9.2.段罫を「抜く」ケース

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まず以下に2つの紙面を並べます。クリックするとPDFが開くので、見比べてみてください。
(新聞編集の経験者以外で、すぐに違いが分かったらかなり鋭い人だと思います)
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右の紙面は段罫が意図的に削除されています。左はそのままです。

新聞は、画像や見出しがどの記事のものなのか、ひとつのブロックとして、読者に直感的に示す必要があります。
もちろん、分かりやすいレイアウトにするのが最も大事ですが、さらに段罫を削除することで、より把握しやすくします。
(このヘルプでは他の素材削除と区別するため、段罫については「抜く」という表現を使います。)
段罫を抜くケースは、どの新聞でも完全に一致しているとは限りません。
ここでは「だいたい一般的」なケースを紹介してします。

段罫を抜くケース

堅苦しく説明すると、段罫を抜くのは
 ・矩形が「横いっぱい」で
 ・矩形の真下が同じ記事の本文・他矩形である
場合です。
「横いっぱい」とは、矩形の両側が
 ・紙面の端
 ・次の段まで続く矩形
のいずれかである状態です。
通常は、紙面端か罫線がある場合が多いです。
以下、実際によくあるケースを示します。

幅いっぱいの見出しの真下

たぶん最も多いケースです。下図に示します。

幅いっぱいの画像の真下か真上

画像はレイアウト上、見出しより位置が自由なので、真下を抜くケース(下図㊧)以外に、真上を抜く場合(下図㊨)もあります。

リード組の真下

トップ記事などリード組の真下も、見出しと同様なケースで抜きます(下図㊧)。
リードと画像の下が揃って横いっぱいの場合は、両方の真下を抜きます(下図㊨)。

〝箱組風〞の全体

簡単に箱組風のレイアウトをする際にも、段罫を抜くことが多いです。
(下図は真ん中に見出しが[またぎ属性]で置かれています。)