6.7.印刷用の適切な画素数

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紙面を単にPC画面で閲覧したり、画像として保存してWebサイトに載せるといった場合、 特に画像の質について気にする必要はありません。 基本的にPCの「画面で見たまま」が表示されるからです。
しかし、いざ紙に印刷するとなると、画像の画素数についても少し意識する必要があります。

画素と印刷

JpegなどPCで扱うラスタ画像は、何ミリといった絶対値でなく、ピクセル値(いくつの点で表現できるか)でサイズが決まります。 (まったく同じ画像でも、PCとスマホ、またスマホの種類によって表示の大きさが変わるのはそのためです。)
よく聞く「画像の画素」とは、このピクセル(pixel=px)の総数で、 例えば縦1000px横500pxの画像の画素数は1000×500で50万画素になります。

プリンタは一般にPC画面より点の密度(ppi)が高いので、画像を〝そのまま〞印刷すると、 下図のように画面上より小さくなります。

本ソフトでは、編集中と同じサイズで印刷するため、印刷時には画像を画面表示より拡大します。

印刷時にどのていど拡大(縮小)されるかは、画像編集画面に常に表示されています。
この表示の印刷時ppiは、Windowsに「現在のプリンタ」として設定されているプリンタの、現在の設定値から取得します。
印刷時に別プリンタを使うと、この数値とは異なる拡縮率になる可能性があります。 また、同じプリンタでも印刷時のモードでppiが変わることもあるので注意が必要です。

プリンタのppiは、よく聞く"dpi"とは別物です


適切な画素数は「使う大きさ」次第

使うプリンタの性能や設定、画像の種類(風景か人物かその他か)にもよるので一概には言えませんが、 画像は、画像編集画面の[プリンタ上の拡縮比率]がせいぜい200~300%まで抑えた方がよいと思われます。
本ソフトの初期紙面設定で言えば、2~3段で使用する普通の画像なら1000万画素あればだいたい大丈夫でしょう。 0.5段ていどの小さなものなら数百万画素で十分な場合もあります。
一方、A3紙面の半分くらいを占める大きな画像なら、数千万画素あった方が安心かもしれません。

逆に、高画素すぎる画像はたいてい無駄だし、ソフト自体の動作も若干もっさりしてしまいます。
画像編集ソフトであえて画質を落としておくのも手です。

なお、連載タイトル等や題字で使うかもしれないEMF画像については、拡大による劣化が少ないので、 あまり気にしなくて良いです。

あくまで作者の環境のテストですが、1億8000万画素を超える画像は印刷に失敗します。
また紙面の全画像の合計画素数が2億を超えると、一部の画像が印刷されないケースもあります。